
猪熊弦一郎《通信衛星》1986年
ハワイ時代の変遷
2015年12月20日(日)-2016年3月27日(日)
年末休館:12月25日-31日
会期 |
2015年12月20日(日)-2016年3月27日(日) *年末休館:12月25日-31日 |
---|---|
開館時間 |
10:00-18:00(入館は17:30まで) |
主催 |
丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、公益財団法人ミモカ美術振興財団 |
料金 |
◎観覧料:一般 300円(240円) 大学生 200円(160円) |
猪熊弦一郎(1902-1993)は、約20年間のニューヨーク滞在ののち、1975年から東京とハワイを拠点とし、90歳で亡くなるまで精力的に活動しました。
ハワイの自然を思わせる明るい色彩や、独特な色の組み合わせは、この時代の特徴のひとつです。そして形に注目すると、丸・三角・四角などの整った形、不規則な何ともいえない形、動物や植物のような形など、たくさんの形を絵の中に見つけられるでしょう。それらは整然と並び、あるいはばらばらと散らばって、絶妙なバランスで配置されています。また、さまざまな形がふわふわと自由にただよう画面は、宇宙の無重力空間を想像させます。晩年の猪熊は宇宙に強い興味を持っており、多くの作品の題材としました。そして最晩年の作品には、顔をはじめ、裸婦や鳥などの生き物があらわれます。この頃の猪熊に、もはや抽象・具象の別はなく、すべてが一枚の絵を構成するものとして等しく存在しています。
絵の中のさまざまな要素はどんどんバラエティー豊かになりましたが、猪熊はこれらを意のままに扱い、調和を持つ一枚の絵として完成させたのです。これらの作品は、猪熊の画業の集大成であり、生涯を通して新しい表現に挑み続けた画家の姿勢そのものを象徴していると言えるでしょう。
1. 猪熊弦一郎《角と丸CW》1977年
2. 猪熊弦一郎《出発》1983年
3. 猪熊弦一郎《枝の中の自由地帯》1985年
4. 猪熊弦一郎《通信衛星》1986年
5. 猪熊弦一郎《顔43》1988年
6. 展示風景
©公益財団法人ミモカ美術振興財団
展示室A
《自画像》1921年、油彩・カンヴァス、60.5×50.2 (cm)
《Rainbow Z1(レインボーZ1)》1976年、アクリル・カンヴァス、194.0×130.4
《角と丸 CW》1977年、アクリル・カンヴァス、190.3×175.3
《飛び行く力》1978年、アクリル・カンヴァス、136.3×122.0
《透明なる都市》1978年、アクリル・カンヴァス、136.0×122.2
《花嫁のスケジュール》1979年、アクリル・カンヴァス、180.0×105.2
《ターゲット達と三角》1979年、アクリル・カンヴァス、136.5×122.5
《夜を飛ぶ》1980年、アクリル・カンヴァス、137.0×122.3
《宇宙は機械の運動場 No.1》1981年、アクリル・カンヴァス、200.0×140.0
《語りかける人々》1982年、アクリル・カンヴァス、91.0×72.7
《休息を待つ星達》1983年、アクリル・カンヴァス、111.3×96.0
《宇宙に帰る人》1983年、アクリル・カンヴァス、111.3×96.0
《ハイウェイ パトロール》1983年、アクリル・カンヴァス、151.0×121.5
《出発》1983年、アクリル・カンヴァス、136.0×121.5
展示室B
《空中発芽》1983年、アクリル・カンヴァス、126.2×96.0(cm)
《角の星座 No.2》1984年、アクリル・カンヴァス、126.7×96.0
《星座(A)》1985年、アクリル・カンヴァス、100.0×80.3
《風車と発芽》1985年、アクリル・カンヴァス、111.0×96.0
《アンテナと生物》1985年、アクリル・カンヴァス、162.0×130.6
《枝の中の自由地帯》1985年、アクリル・カンヴァス、96.0×126.0
《五月金曜日》1985年、アクリル・カンヴァス、136.0×122.0
《星座の会話》1986年、アクリル・カンヴァス、136.0×122.0
《通信衛星》1986年、アクリル・カンヴァス、194.0×259.0
《原始鳥と機械》1987年、アクリル・カンヴァス、193.5×259.0
《顔43》1988年、アクリル・カンヴァス、121.4×101.5
《二つのヴィナス》1989年、アクリル・カンヴァス、194.0×130.3
《カガシと鳥の対話》1993年、アクリル・カンヴァス、126.2×95.8